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紙芝居

 題 名 かっぱのすもう
 脚 本 渋谷 勲
  梅田 俊作
 発 行 童心社 / 1984年9月
 サイズ 26.5 x 38cm・12場面

 「かっぱ」とは、なんぞや?

 これが、なんとも答えるのが難しいのです。

 頭にお皿があったり、背中に甲羅があったり、皮膚は青白かったり緑色だったり、鱗があったりなかったり、きゅうりが好物だったり……
 このようなところは、姿かたちなどのことですから問題ありません。

 けれども、子どもや馬を水中に引き込む悪いヤツだったり……とっても義理堅い良いヤツだったり……愛嬌のある人気者だったり……人をたたる嫌われ者だったり……
 どっちなんだー!
 けっきょく、「かっぱ」って訳がわかんな〜い! なんてことになってしまいます。

 これは、いろいろな土地にいろいろな「かっぱ」がいて、いろいろな話が伝わっているためです。
 でも、それだけでなく、「かっぱ」は、ちょいと屈折しているところがあるからだと思うのです。
 なぜならば、「かっぱ」は、水の神が零落した姿だと言われているからです。
 「零落」とは、「以前の身分や財産を失いみじめなありさまになること」だそうです。
 以前から「かっぱ」には、物悲しさがただような〜 と、感じていたのは、このためかもしれません。

 それなのにもかかわらず、「かっぱのすもう」なのですが……おもしろいです!

 図書館も児童館も小学校も老人ホームも、いずれでも楽しくよみっこすることができました。
 なんてったって「かっぱのすもう」は、童心社の民話紙芝居の中にある「わらいがいっぱい」シリーズに入っているのですから。
 登場する「かっぱ」のキャラクターも、不思議なかわいらしさを出していて、とてもいいです。

 思い込みがあるからかもしれませんが、よくよく見ると、そのかわいらしさの奥には、やっぱり恐さと物悲しさがひそんでいるような気がするのです。
 みなさんは、どう感じるのでしょうか。

 

題名:かっぱのすもう

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