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絵本

 題名 なんだかうれしい
  谷川 俊太郎+だれかとだれか
 発行 福音館書店 / 2002年11月
(月刊「たくさんのふしぎ」の2001年4月号として発行された『なんだかうれしい』の改訂・増補版)
 サイズ 23 x 18cm・120ページ
 (表紙が、元永定正さんの絵だということだけで、このページに加えました。
  もちろん、本文中にも元永さんの作品は含まれています)

 タイトルの「なんだかうれしい」といい、作者の「+だれかとだれか」といい、ふざけています。
 でも、こんな感じが、なんだか大好きです。

 「何がうれしいんだ?」「なんだかって、何なんだ?」「理由もわからずに、うれしがるな!」、なんてことを言ってはいけないのです。「な〜んだか」がいいのです。理由なんて考えたら、うれしくなくなっちゃうのです。

 だから、「だれかとだれかって、だれなんだー?」なんてことでイライラしちゃいけないのです。本を手にした途端に、後ろの方にある奥付なんかを見ちゃって「だれかとだれかは誰なのか」を確認しちゃうなんてことをしちゃいけないのです。そして、「そうか、こんなにすごい19人のアーティストのことだったのかー!」
てなこと叫んでから「そんじゃ、どんなことが書いてあるんだー!」なんて言って、ばりばりとページをめくっていかない方がいいのです。
 ゆっくり、ゆっくりとページをめくっていけば「+だれかとだれか」のことなんて、じきにわかることなのですから。

 谷川さんの短い短い文章と共に1人のアーティストの絵や写真が、見開きの2ページごとに紹介されています。ですから、この本には、見開きの数と同じ56編の「なんだかうれしい」物語が収められていることになります。
 とても贅沢で、すごい本です。
 の〜んびりとながめていても、見開きごとにドキドキしてしまいます。時には、その短い短い文章を見たとたんに、頭の中で映写機が回り始めて映像が次から次へと浮かんでくるものもあります。
 理由を言うことのできる「うれしい」なんて、たいしたうれしさじゃないのかもしれません。言葉で言い尽くせない「うれしい」だから「なんだか」なのかもしれません。
 この「なんだか」は、きっと飽きることはないのだろうな〜と思います。

 この本は、ときどき引っ張り出してきて、また、じ〜っくりと味わっちゃおうと思っている一冊です。

題名:なんだかうれしい

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