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絵本

題名 フィアボ
マイケル グレイニエツ
ほその あやこ
発行 ポプラ社 / 2007年11月
サイズ 24 x 30cm・33ページ
 生きることは愛することなんだ!

 ……言えた……

 日常では、照れくさくて言葉にすることのできないことを

 ……言えた……

 これも絵本の力だろう。
 そして、まっ赤な魚の「フィアボ」のおかげだ。

 美しいキスシーンを見せてくれたフィアボ。

 親子は別として、絵本では、魚同士であってもキスシーンは珍しい。
 数ある名場面の一つとして、後世に残るに違いない!

 フィアボが愛したのは黄色い魚。
 一度、二匹は離れ離れになるのだけれども、無事再会をはたすことになる。

 この時の二匹の表情がすばらしい。
 輝いている。

 なぜ、こんなにも輝いているのか……
 それは、愛する二匹だから!

 ……もちろんそうなのだけれども……発見してしまった。

 それは目だ。

 再会をした時の二匹の目には、白目があったのだ。
 前半では、黒い瞳の周りの白目の部分は、魚の地の色である赤と黄色のままだった。

 この白目が、これほどまでに二匹を輝かせるとは驚きだ。
 目で演技をさせている作者がにくい。

 ぜひとも絵本を実際に手にとって違いを実感していただきたい。
 もちろん、キスシーンの美しさにも、うっとりとして妄想を膨らましてもらいたい。

 何を想像しようと自由だ!

 この絵本は、どうしても手元に置いておきたくて購入してしまった一冊だ。
 そのおかげでもう一つの発見をすることができた。

 カバーとその下の表紙では、デザインが違っていた。

 カバーには、タイトルと共に目のない赤いだけの小さなフィアボがちょこんといるだけだ。
 けれどもカバーの下にはタイトルは無く、白目を見開いたフィアボだけが、表紙と裏表紙に渡って全面に描かれている。

 迫力満点のその姿からは、貴い愛が際限なくあふれ出ているような気がする。

 ちなみに……

 当然のことなのだけれども「愛」に年齢制限はない。
 図書館に集まった4〜5歳くらいの子どもにも、老人ホームのおじいちゃん、おばあちゃんにも、「フィアボ」は好評だった。

 

題名:フィアボ

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