TOP

読み聞かせについて

絵本を探す ブ ロ グ

絵本の読み聞かせ よみっこ



絵本

 題名 いいから いいから 3(さん)
  長谷川 義史
 発行 絵本館 / 2008年9月
 サイズ 26.6 x 20.4cm・24ページ
 イタイ……絵本です!

 たいへんに……痛い、絵本です。

 不況の嵐が暴れまくっている今、児童館の子ども達の前で、この絵本を読むのはツライ!

 ……途中まではね……

 おかあさんが、「さいふ」を落とすくらいの不幸だったらいい。

 でも家が、「どろぼう」に入られるなんて。

 それでもここまでは、「よみっこ」をしている時なんだからと、ため息なんかを漏らすこともなく、なんとか持ちこたえるのです。

 しかし……「おとうさん」が、家に帰ってきて言うのです……


 「きょう いきなり かいしゃが つぶれたんだ」


 とうとう人目をはばからずに、涙、涙、涙……

 でもね、ここで、主人公の「おじいちゃん」が登場。

 期待どおりの「いいから いいから」……


 ……だけじゃなかった!


 ここから、その「だけじゃない」のネタバレです。


 「おじいちゃん」と「おとうさん」と「ぼく」と「?」は、明るい時間から風呂に入る。

 そして「おじいちゃん」は、「おとうさん」の背中を流しながら言うんだ。


 「いいから いいから。

  ながいあいだ おつかれさん。

  せっかく つぶれたんじゃ、

  しばらく ゆっくり すればいい」


 どうですか!!!

 なかなか言えませんよ。
 この先、生活がどうなるのかわからないという時に。
 なんてったって、このご時世。

 ここで再び、涙、涙、涙……

 気がつくと絵本の中では……

 「おとうさんが ちょっと わらった」


 このシーンは、必見です。
 内容を知っていても泣けます。


 そして、「明日もがんばろう!」なんてことを思うのです。

 けっして声高らかにではなく、静かに、静かに。
 ため息ではなく……やすらぎの「ホッ」という息をはきながら。

 ………………………………

*「3」に「さん」というルビがふってあるところがいいですね〜
 「スリー」なんかじゃないんです。
  ここは、やっぱり「さん」ですよね。

  理由……理由なんてどうでもいいんです。
  そんなふうに感じるんです!


題名:いいから いいから 3(さん)

このページの先頭に戻る▲

TOP

読み聞かせについて

絵本を探す ブログ

絵本の読み聞かせ よみっこ


Copyright © 2009 [chaury] All rights reserved.