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絵本

 題名 からすのパンやさん
  かこ さとし
 発行 偕成社 / 1973年9月
 サイズ 25.5 x 21cm・32ページ
 カラスの街で、パン屋を営むカラスの家族の話です。

 パン屋さんの夫婦に、体の色が黒くない4羽の子どもが生まれたことが始まりでした。
 子育ては、ものすごく大変なことが、はっきりと分かります。

 パン屋の夫婦は、二人とも、子育てのために仕事に集中できなくなってしまいます。
 そのためにお客さんが来なくなり、貧乏になってしまうのです。

 この家族は、どうなってしまうのでしょうか!?

 でも、この絵本から深刻さは、まったく感じません。

 やるべきことは子育てなんだ!

 という、迷いのない夫婦の主張が、二人の行動からはっきりと伝わってくるからです。

 けれど……実生活に照らし合わせると、すごい腹のくくり方です。
 でも……最後は、ちゃんとハッピーエンドになるんですけどね。

 大人は、こんなことに感心したりするのですが、子どもは違います。

 たくさん、たくさん登場する、カラスの1羽1羽、パンの1つ1つが、細かく描き分けられていることに飛びつきます。

 これは、作者のかこさんが意図したことです。なぜ1羽1羽、1つ1つの描写にこだわったかということは、「あとがきに」詳しく書かれています。

 この裏話は、作品と共に、とても興味深くおもしろいものなので、読み逃さないようにしましょう。

 

題名:からすのパンやさん

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